今回のSHIMOTAKU HANGOUTは…
①プロハというコワーキングスペースのコミュニティマネージャーであるカジカイトさん
と
②同じシェアハウスに住むREALBBQのコミュニティマネージャーであるKeijiro Tadaさん
と一緒に、今(僕の中で)流行の「コミュニティマネージャーって何?」って言う内容でお話させてもらいました。
個人的には「リクルーターの仕事とコミュニティマネージャーが似ているんじゃないか?」という疑問から始まったこの対談飲みなのですが、その辺り一体どうだったのか。といったことについて話を聞いてます。
是非、お楽しみ下さい。
(最後にちょっとしたおまけ付きです)
コミュニティマネージャー対談

しもたく:まずKeijroとは個人的にたまーに逢ったりしていて、ある程度知っているつもりなんだけど、かいとちゃん(梶さんのこと)は初めてなので色々教えて下さい。
かいと:今はリクルートという会社で、いわゆる「タウンワーク」とか「フロムAナビ」とかを売る営業マン(主に代理店)の育成などを担当してますー。リクルートでは新卒だったんですが、毎年100人くらいの新人に教える仕事だったので色々と勉強になりました。あとは営業のとき担当してた面白い案件だと「犬の散歩サービス」というバイトの求人を担当して、200人位集めたこともありますよ。
しもたく:ほー、凄い!その求人興味あるなぁ(笑)ま、今日はちょっとリラックスした感じでお話聞かせて下さい。そういえばKeijiroくん、これなんでやることになったんでしたっけ?
けいじろ:もともとコミュニティマネージャーで集まるっていうBBQ企画があって。その時にImpact HUBの人とかと逢ってそれからじゃないかな。
しもたく:あ、そうそう。それ聞いてからシンガポールのHUBにも顔を出すようになったんですよね。で、Keijiroくんは日本のHUBには行ってみたんだっけ?
けいじろ:Impuct HUBはイギリス発祥らしくて、グループ化してるのかなと思いきや、全世界にそのライセンスを貸しているんだって。日本のHUBは印刷工場の跡地でガレージみたいな感じで、見学させてもらったんだけど小さい部屋があって、そこにハンダゴテとか置いてあるような感じ。IoT系のベンチャーの人とかが使えるんじゃないかなーと思う。
しもたく:おー、それは良さそうだね!行ってみたいなー。
梶さんがコミュニティマネージャーをやってるわけ

しもたく:それはそうと、プロハのウェブサイト見ましたよ。Making Movieとかすっごい良いですよね!
かいと:プロハは立ち上げからやっているからもう一年以上かな。もともと、自分でコワーキングとか作りたいっていうのがあって、やってみようと。実際一年経ってみたら、前までと見てる風景が違うので本当にやって良かったと思ってます。元々は自分達のキャッシュを出すイメージもなかったので、コワーキングの一角を借りるという話があったんですよね。でも、その時に「つるもとさんがビルを買ったらしい」という話があって…
しもたく:え?ツルモトさん?
かいと:そう、弦本さん。弦本ビルのオーナーの弦本さん。「30年以上経っているビルをまるまる買った人がいるー」という話が舞い込んできて、その当時出版業界で編集をしていた友達と決めて、去年の3月末に神田でスタートすることになったんです。今のプロハの場所は、元々70歳位のおじいさんがこたつを引いて寝ていた(元雀荘)らしいです(笑)
しもたく:いやもう、ストーリー聞くだけでワクワクする。
かいと:みんなで創ったっていうのが大きいかな。リノベーションの仕方も自分たちで調べながらやっていたし、1人お父さんが外装工事をやっている人がいてほんのちょっとだけ詳しかったんです。だけどほとんど素人集団で。ビルを自分たちでDIYしてやる!っていうのが良かったかな。結局、「週刊ビル経営」っていう雑誌に、2回に渡って一面に取り上げてもらったり。総工費は、全部で100万円位かかったかな〜、人件費をカウントすると恐ろしくて出来ないけど(笑)プロハ自体が面白いというよりも、若いオーナーとテナントさんとのコミュニティスペースメンバーを、参加者全員で創っているというのが本当に良いんだよね。
しもたく:まさにコミュニティスペースの魅力だよね。かつ、コミュニティビルになってるところが面白いです。
かいと:メンバー同士がくっついて事業がスタートしたりとか。勝手に部活が始まったりして。5階建てのビルでその5階が住居スペースなんだけど、思考レベル感も近い感じで皆面白いですよ。
しもたく:Keijiroもそこに住んでるの?
けいじろ:そうだよ。この5階に住んでいる。
しもたく:おぉ!ということは、かいとちゃんと同居人ってことね。
かいと:このビルは3階はベンチャー企業が2社入ってて、4階は元々Airbnbしてたりしたんです。今は空き家活用の会社が入ってて、実は弦本ビルと出逢ったのも彼らを介してだったたりすんよね。
しもたく:なるほど、正に繋がりですな!繋がり命!
コミュニティマネージャーという仕事について

しもたく:それはそうと、「コミュニティマネージャー」ってどんな仕事なんですかね?
かいと:自分が考えるコミュニティマネージャーのミッションは、「メンバーがやりたいことを達成させるためにコミットすること」だと思ってます。例えば、ベンチャーやりたい人の相談に乗ったりとか、そういったことも仕事かなと思う。「感動」でしか人を動かすことは出来ないと思っていて。コミュニティのメンバーにコミットしてサポートするっていうのが仕事かなと考えてます。
しもたく:なるほどね。メンバーがやりたいことを実現させる。かぁ。やりがいありそう。
かいと:僕はプロハ以外にも、無人島企画っていうのをやってて。元々、自己理念が「これやりたいねんを実現する」ということにあって。そのきっかけには、「人と出逢う」とか、「出来事に出逢う」べきだと思っていて。「無人島に行く」という非日常を体験させながら、参加者30人を「誰をどのタイミングで引き合わせるのか」ということを考えているのが楽しいんよね。「何もない島」という舞台装置に、とてつもない魅力やポテンシャルを感じてるかな。生死を若干意識するような感じの生活感と、見ず知らずの人と暮らすっていうのがたまらなくいい。
しもたく:無人島PJTも面白いよね。変なことやってんなーって見てた(笑)何泊くらいするの?
かいと:それは2泊3日って決めてて。どうやら、それくらいが女性の限界らしいです。トイレとかも無いからね、自分たちで造らないと(笑)
けいじろ:そもそも、かいとちゃんはExclusive(排他的)じゃなかったっけ?
かいと:いや、僕は自分の統括するコミュニティに入ってくる人に対しては全員仲間だと思ってて。確かに、濃淡はあるけれど(笑)Keijiroの紹介だったら悪い人居ないとか、今日もしもたくと逢えてそうだと思ってるし。「お互いに害を出さなければ良いんじゃない?」とも思うし、また「メンバーが益をだなくても良い」とも思ってるんだよね。コミュニティに属するためには、お金を払わなきゃいけないけど、基本的にはウェルカムな感じです。でも、入るときには必ず面談はしてますね。
しもたく:なるほどねー。そもそもに、熱い想いがあると実感してます。
やりたいことを仕事にする人を応援する、そんなコミュニティマネージャーがここにいます。

かいと:「ジョブライブ」と言う会社を、今5階で一緒に住んでいる社長と一緒に立ち上げたんですが、「やりたいことを仕事にする人が増えたらいいな」と本当に思っていて。死んだような目をして通勤列車に乗っている人が人、日本は多すぎるから、大人のキッ◯ニアを創りたいな!って話をしてます。その中で、自分の仕事に誇りを持っている人と出逢ってもらうっていうWorkshopを通して、主に学生や転職希望者向けに仕事をしてます。マネタイズするというよりかは、「やりたいことを仕事にする人を増やす活動」です。やりたいことって、知って、試して、ようやく決断できると思うんよね。だから、そういう場を創りたくて創ったという感じです。勿論、プロハもやりたいことを始め(られ)る場所なので、自分の軸にとても近いです。
しもたく:僕もその気持は良くわかる気がします。そういった場やプラットフォームを創ろう!とは思わなかったけど、個人的には今でもイギリスに行った経験は良かったなと思ってます。結果、自分の好きなことをやったというのは本当に大事だと思う。
けいじろ:僕も「人がどうやって形成されるんだろう」っていうことに凄い興味があって。就活生の相談に良くのっていた時に、僕自身は基本「待つスタンス」で話を聞いてました。だけど、それでやっていると(学生が)変わらないケースが非常に多かった。だから、今は「価値観をえぐりだす」スタンスも使うようになった。そうやって、「自分って何?」に気付いて貰わないと始まらないこともよくあるなと思うようになったよね。
しもたく:僕は「自分らしいかどうか/自分らしさを見せられるかどうか」は、結構Keyだと思う。モテる奴は自信あるし、そもそも「特別な人感」を与える力があるよね。そういう意味で言うとKeijiroがやってる木曜バーとかもその好例かなと思ってます。
けいじろ:飲み屋に来る人を見ながら、このタイプなら「ライトな繋がり」、このタイプなら「ディープな繋がり」と、提供するかどうかは結構考えてたりしてる。なんとなくこの人達は「コミュニティを創ってくれそう」だなとか「あぁ、この人なら無尽蔵に人とつなげて大丈夫!」とか(笑)「手持ちカード(俗に言う、引き出し)」が多い人材はやっぱりそういう会話ができるし、この人だったらどこに出しても大丈夫だよね、変なことしないよね、っていう安心感があったりする人はやっぱり良いよね。
しもたく:なんか途中からコミュニティマネージャー関係なくなっちゃったけど(笑)まぁ、結局は人が大切だよなぁっていうことで宜しいですか。
そしてこの後、北方水滸伝に出てくる梁山泊や魯智深の話をしながら夜も更けていったとさ…。
しもたく編集後記
最近、個人的に話題なんですコミュニティマネージャーっていう仕事について。初めてにこの職種名に触れたのは、どこかの外資系企業の求人だったと思うんですよね。何するんだろ、どんな人がなるんだろ、っていう興味でRequirementを眺めていた記憶があります。(日系企業だとまだまだ見ない求人です。これからの仕事っていう雰囲気があります。)
その後、数年前に実際に東京でAirbnbさんのコミュニティマネージャーに逢う機会があったんですね。100名規模の食事付きイベントを回しながら、シェアリングエコノミー事業の肝でもあるホストとゲストを満遍なくもてなしている姿だったりとかそういうところに結構感動しました。(と、同時にすっごい大変だろうな。とも思いました。)ただ、C2Cサービスに限らず、結局ユーザーとのエンゲージっていうのはとても大切だと思っていて、インターネットビジネスになればなるほど、こういった温かさとか生感みたいなものが重要視されてくるんだろうなと感じています。(カスタマーサービスや最近だとCXという言葉も出てますよね。Xiaomi社の神速対応なんかは、まさにそんなところも含まれているのかと)
そして、直近シンガポールのImpact HUBに行く機会が増えたのですが、ここが本当に凄いんです。来てる人の空気感というか質というか。何かしらやりたいと思っている人たちが丁度良い感じで集まっていて。そこにまた抜群のホスピタリティ力を持ったコミュニティマネージャーがいるんです。受付で「初めまして」のUXから、アポ無しでも「Welcome~」という感じの案内具合。出逢う人を一人一人繋げてくれて、「この人はね、こんな会社で、こんなことしてるんですよ!」って気持ち良く紹介してくれます。また、カフェエリアではオープンに話が出来るので、別の話題をしていた誰かが「もしかして、あなた日本人?少し話、聞かせてくれない?」と声をかけてきたりと、コミュニケーションとホスピタリティの嵐なんです。で、その空気感、その文化、それ誰が創ってるの?と聞くと、コミュニティマネージャーって答えるんだからアッパレですよね。(勿論、文中にもあったように皆で創りあげているという感覚のようですが)
結論、こういう職種があろうとなかろうと、今まで誰かがこういった仕事をしてきたんだろうなと僕は思っています。ただし、それはロールにはなってなくて、また恐らく評価対象にもなってこなかったんだろうなと。良質なコミュニティ(社会、会社、部活、友達、家族なんでも)を保つには、コミュニティマネージャーが必要だ!って、勇気ある誰かが発言したのか、あるいは時代的にそういう人が求められているのかわかりませんが、いずれにしても素晴らしい仕事だし価値が高いな。と僕は思います。
しもたく
おまけ
今日(10月某日)も泊まってます