【襷インタビュー Vol.1】Mr. Katsuya Fujii 〜アメリカ・スペイン・日本を舞台に自分を表現する男〜


Drawing

新企画 TASUKIについて

 

突然ですが、2016年3月から「TASUKI」を始めることにしました。

これはSHIMOTAKUを面白いと感じてくれた人が、さらに面白いと思う人を繋いでいくプロジェクトです。

 

ルールは3つだけにすることにしました。

その1:次の人にいきなりぶっこむこと(「良いよ」と快諾してくれる人を紹介する)

その2:TASUKIを受けた人がRespectする人だけが、次のインタビュー対象になること

その3:当人に全力の笑顔を写真にとってもらい、記事に掲載させてもらうこと

 

出来るだけ長く続けて節目に世界のどこかで皆様を招待してリアルにお話してみたいな。と夢見てます。

読者の方には「今週はどんな人が来るんだろう?」と楽しみにして頂けたなら幸いです。

 

今回のゲスト

先週お話した西村くんからの紹介で、今最も面白い同世代ということで

Katsuya Fujiiさんをご紹介頂きました。

DSC02824

詳しくは以下インタビューにて。一発目からとっても素敵な出逢いでした…。

 

いきさつについて

 すみません…あの。なんだか、良く分かってないんですが?(笑)いきなり勝手にFacebookで紹介されて。これ何するんですか?俺も誰か紹介しないといけないの?

(しもたく)います?面白い人誰か?

 えと、あのはい。最近出逢った、起業家ではないけれども。後ほど、紹介しますね(笑)

 

紹介者との出逢いは?

 えっと、高校時代に未来塾という各都立高校から何人かが呼ばれるようなプログラムで。色んな偉い方々のお話を聞いて、レポートを書くっていうような内容なんですけど、それで一緒だったんです。その中に数人の気の合う仲間が居て、その中の1人でした。

(しもたく)彼、どんなイメージだった?

 当時は正直今みたいに向上心が高いというよりは、人優しい頼られ者っていう感じでした。ただ、どんどん時が経つと正義感が自分だけじゃなくて、社会に広がっていったというか。途中から僕も単なる「好き」じゃなくて、Respectに変わっていました

photo-1417577792096-106a2c4e353d

高校に行くまで

 僕は八王子生まれなんですけど、元々八王子地区内の進学校に行ってて。中3でなんとなく八王子に、留まってちゃ駄目だなぁと思い高校のレベル表みたいなものを見てたんですよ。そしたら、渋谷の近くに都立国際高校というのがあって。高校のレベル表で、自分の行けそうなレベルの学校と同じレベルのものを目黒区で見つけたので、これだ。と。

 それから、高校に入学したら半分くらい帰国子女や在日の外国人だったんですけど、やっぱり(ネイティブも沢山いるので)皆英語がとっても上手で。3年間通ってたら、英語が得意科目じゃなくなりました(笑)でも、大学への進学時に入学者は全員英語のクラス分けテストがあって。でも、僕の高校出身者だけ、英語免除の通知が来てて。あ、そっか、国際(高校)はみんな英語が出来るので、やっぱ英語得意なんだと思って。そこからは少し語学に自信もてましたね。

 

大学・インターン出逢いと別れ

 大学では電気電子工学をやっていたんですけど、「海外をキャリアの中で視野にいれたいな」「アメリカ良いなー」なんて考えながらふらふら歩いてたら、「ヨーロッパ派遣プログラム」なるものをたまたま発見して。それで、フランス語圏も良いし、ラテン系もあるし、これは面白そうだなと。なんか、スペイン行ってしまおうかなと思いました。(その時は、Uno Dos Tresしか知らない感じでしたね…。)

 スペインに行ってからは、語学学習と授業。ある程度したところで、インターンシップ・プログラムに行くことになりまして。プログラミングが凄い嫌いだったので、「プログラミングの仕事だけは辞めてくれ」って言ってたんですが、勝手に仕事決められたんですよね。「インターンはソフトウェア開発に当てるしかないだろう。」って感じで。でもそれがきっかけで、ある程度ソフトウェアを自分で仕上げられるようになったのと、一回踏み込んでみると、挑戦心に火が付いて。面白かったしCSに専攻かえようかな。と思ったきっかけにもなりました。

 インターン時代に、MITにいるとあるインド人のTEDをみて、これ凄いなと。気付いたら友達や親に速攻相談してました。さすがにダイレクトにスタンフォードやMITは無謀だなと思ってて。でもなぜか、東京大学一本狙いでやってたら、院に合格出来ちゃいました(笑)

 その時の当時の教授が、世界でも著名な(SONYコンピューターサイエンスラボで研究などをされていた)人だったので、MITメディアラボでワークショップを企画しようという話になり。「ここで働きたいんだ!話聞かせてくれ!」と無茶言ってました。自分のプロジェクトの内容などをガンガン話してたんですけど、うちは競争率高いから無理だよ。という感じで。でも、ずーっと熱量持って話すと、「じゃ、お金さえクリア出来れば(研究費さえもってこれたら)良いよ」って言ってくれた。その瞬間、日本で研究費の補助プログラムがあるのを発見して。でも締め切りがこの話の6日後だったんですよね。しかも、その次の日からサンフランシスコの友人の家に行くことになってて。補助プログラムのプロポーザルを友達の家で必死に書いて出したら…通っちゃったんです(笑)

それでMITメディアラボに帰って、「お金獲ったから、入れてね!良いって言ったよね!!」みたいな感じで門戸を開きました。それから、1年ちょっとメディアラボで働いていたんですが、たまたま僕の研究グループが例のTEDトークの人が(昔に)いたところだったんですよ。「僕がつかったオフィスが彼のオフィスだった」っていうのは結構感慨深くて。パソコンに、そのインド人のステッカーが貼ってあったりして。なんかこう、込み上げて来るものありましたね。

photo-1432850252397-8be919d9ba23

MITメディアラボ時代〜卒業まで

 日々なんとなくゴリゴリ研究してた感じです。周りの人も優秀だし、妙にブランド名が強いので、遊びでやってたPJTがCNNに取材されるとか。そういうことが周りで日常茶飯事なんですよね。ちょっと悪い言い方すると、「居心地良いけど、こういうものなのかな…」という様な。なんて言うんでしょう、ブランド持っている偉い人が何かいえば、なんでも成っちゃうんじゃないか。みたいな感じに思ってしまって、そろそろ次のステップ行こうかなと。その時は自分が、アメリカに残るのか、日本に残るのか、起業するのか、就職するのか。とかいろんな事があって。結構悩んでました。

 Googleやシリコンバレーのベンチャーやスタートアップ企業を受けていたんですけど、最終的にはなんとなく自分で会社やりたいんじゃないのかな」って思ってきまして向上心がすっごく高いのと、それ以上周りのExpectationが「お前は起業するやつだろう」と言ってるように思ったんですね。これが全てで。小学校の飲みだったりしても「今、何してんの?」「あいつ次何するんだろうね?」とか言われていると「やったろうじゃん!」となってしまう。そんな感じで「自分でCEOをやろうかな」と考えてました。

 

で、日本に帰ってきた

 「どうやったら、もっと自分を輝かせられるんだろう。」そういうことを考えている中で「ユニークに生きろ」が今年のテーマなんです。よくVCの方なども、「アイデアではなく、人に投資する」ってあるじゃないですか。僕もガチガチのエンジニアではあるんですけど、割とコミュ力のあるエンジニアだとは思っているので、これは強みじゃないか?という意識はあります。他にもPhd持っているとか、スペイン語と英語話せるトリリンガルとか。そういう風に、自分をユニークにしていくことで、誰かと争わなくても、自分が引かれるような環境を創ってしまおうというのを常に気にかけてます。自分という個人が数多のうちの一つ、なところで勝負するのではなく、Competitorが少ないところで勝ちたいっていうのはありますね。

 例えば、アメリカ時代の友人が陸上関係でスポーツビジネスをやっていて、マラソンの企画とかをしている会社で仕事してたんですよ。それで、テクノロジーを陸上界にいれたい。ということで、MITにこういうやついるよ。と、社長に紹介してもらって。その流れでとあるアプリを開発することになるんですけど、ある閉じた世界にいる人からするとその機能の実現可否がわからない。でも、技術屋からすると「それ出来るよ」という感じのことって結構あるんですよね。それでじゃあ、面白そうなんで実際にプロトタイプ創ってみようと。体験ユーザーとしては、グローバルスポーツウェアや世界マーケットでやっている時計会社のエグゼクティブが居て、その中で何故かエンジニアとして僕がひとりぽつんと(笑)結局、人の助けも借りながらですが、そのアプリの制作と実行を担うことが出来て感謝していただくことが出来ました。今後、恐らく何か要望があった場合には、僕に連絡をくれそうな土台は作れたんじゃないかな。と思います。ウサインボルトとも写真撮れましたし。(笑)

 現在はアメリカのスタートアップと、日本のスタートアップの立ちあげに関わっていて、アメリカ、日本のCTO、Phdを3足わらじをしています。それは先ほども伝えましたが、人とはちょっと違った体験なんじゃないかな、と思っています。でも、やっぱりCEOじゃないと自分のやりたいことを実現するのは難しいし、技術面でサポートしている!というよりかは、自分で立ちあげて寧ろ自分よりも技術のバックグラウンドがあるひとを採用して一緒にやってみたい。という気持は強いですね。頑張ります!

DSC02848

 

しもたくインタビュー後記

 見た目からも聡明で実績も残してきているイケメンでした。「天は二物を与えてしまったのか?」と嫉妬してましたが、ダメ押しゴールで性格もまた、素晴らしい。確かにコミュニケーション能力高いエンジニアです。

これでCodeが書けてしかもMITで働いていたとか羨ましすぎる!!ってな感じで、あっという間にインタビューの1時間。経っちゃいました。

 よくある気付きですが、文中にもあるように。単純に「向上心が強い」というのはとても大切。現状に満足しないというよりは、今回の僕のインタビュー中のように「凄いなー、ヤバいなー。」という声がかかればかかるほど、「一見何か成し遂げたようで何も成していない。」という危機感に包まれるんじゃないかなと。

 そういう時に、今まで溜めてきたパワーや人脈・実績・スキル・経験をフルに活かして次に行くんじゃないかと。そういう印象を受けました。

 普通であることに満足出来ない「アクション中毒者」というと聞こえは悪いですが、単純に生粋の日本人でココまでチャレンジしている人材に出逢えたことに感謝です。彼の中では、日本人とかそういう枠組みすら既に無いように思えますが、特にTechの領域で場所を問わずバリバリやれる人が増えていくことを僕自身も楽しみの一つにしているので(お前が頑張れという話ですが)今後の彼の成功をお祈りしております。

 彼にActionを取りたい方がいらっしゃれば、是非右下のメッセージORチャットより一声お掛け下さい。